YURI YOSHINO
教授 (Professor)
東京大学文学部言語文化学科英語英米文学専修課程卒。
東京大学大学院人文社会研究科修士課程欧米系文化研究専攻修了。
ロンドン大学キングズ・コレッジ&ゴールドスミス・コレッジ大学院英文科
博士課程修了。
一橋大学法学研究科専任講師、准教授を経て現職。
[専門分野]
18・19世紀イギリスとアイルランドの小説。特に、ロマン派期のnational taleのジャンル。
[研究テーマ]
ロマン派期小説によるネーション、ジェンダーの構築
啓蒙思想やロマン主義。世界市民思想や文化ナショナリズムの政治言説。ジェンダー観、教育論、児童文学。
文学史・正典(キャノン)の見直し
[主要論文]
「マライア・エッジワースと帝国、ファッション、オリエンタリズム」(『19世紀<英国>小説の展開』松柏社、2014年)
「ケルト辺境のシェヘラザード」(『十八世紀イギリス文学研究第5号—共鳴する言葉と世界』開拓社、2014年)
「船乗りの物語を紡ぐ女性」―ジェイン・オースティン『説得』再考」(『ジェンダーと<自由>』彩流社、2013年)
「<堕落した女>と<聖女>―アイルランドとイギリスを結ぶ近代マグダレン言説再考」(『ジェンダー表象の政治学―ネーション、階級、植民地』、彩流社、2011年)
「ジェンダーとネイションの再構築―マライア・エッジワース『ベリンダ』(1801)」(『ジェンダーから世界を読む』明石書店、2008年)
「小説、ネイション、歴史―マライア・エッジワースとウォルター・スコット」(『女性作家の小説サブジャンルへの貢献と挑戦』英宝社、2008年)
“‘The Big House Novel’ and Recent Irish Literary Criticism” (Journal of Irish Studies, 22, 2007年)
“‘Spain Vanished, and Green Ireland Reappeared’: Maria Edgeworth’s Patriotism in The Absentee and Patronage” (New Voices in Irish Criticism 5, Four Courts Press, 2005年)
“Voices, Identities, and Nations in the Narratives of Maria Edgeworth”(ロンドン大学博士論文、2005年)
[所属学会]
日本英文学会、日本ジョンソン協会、日本オースティン協会、日本アイルランド協会、日本18世紀協会、イギリス女性史研究会、The International Association for the Study of Irish Literatures (IASIL)
学生時代は、テニスや茶道。最近は、下手なピアノの練習を細々と再開中。美術館・博物館巡りも楽しみのひとつです。
英文学の主要作品には翻訳があり、優れた新訳も定期的に出版されています。しかし、せっかく文学部で学ぶことを選択したからには、受講生それぞれが、鋭敏な言語感覚を養い、自分で原文のニュアンスまで汲み取れるような読解力を習得して欲しいと思っています。芸術的に構築される作品、最新の学説、批評理論などを通して新たな発見に接する感動を日々教室で共有したいと願っています。